東京高等裁判所 昭和60年(行コ)33号 判決 1986年12月11日
控訴人(原告) 株式会社明輝製作所
被控訴人(被告) 中央労働委員会
補助参加人 総評全国一般労働組合神奈川地方本部
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
控訴代理人は、「原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。控訴人を再審査申立人、被控訴人補助参加人を再審査被申立人とする中労委昭和五四年(不再)第一三号不当労働行為再審査申立事件について、被控訴人が昭和五六年七月一日付けでした原判決添付の別紙(二)命令書記載の命令中、原判決主文第一項掲記の部分を除くその余の部分を取り消す。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人及び同補助参加人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。
当事者の主張は、控訴代理人において、「原判決事実摘示中のポスト・ノーテイスとは、謝罪文あるいは誓約書の掲示を命ずる救済命令である。」旨付加陳述したほか、原判決事実摘示第二(添付の別紙(一)、(二)命令書を含む。)と同じであるから、それをここに引用する。
証拠関係<省略>
理由
当裁判所も、当審における資料を加えて本件全資料を検討した結果、控訴人の請求は、原判決が認容した限度において認容し、その余は理由がないので棄却すべきものと判断する。その理由は、左記補正をするほか、原判決理由説示(原判決二二丁表二行目以下同三六丁表五行目「する」まで)と同じであるから、それをここに引用する。
一 原判決二六丁表九行目「趣旨の」次に「いずれも成立に争いのない」を加え、同二七丁表一〇行目「副会長」を「副分会長」と訂正し、同二八丁表一行目「なつていた。」の次に「なお、当時東京工場には、組合員は全く存在しなかつた。」を、同裏七行目「行われた」の次に「一連の」を、各加入し、同九行目「証拠もないのに、」を「証拠はないところ、」と訂正し、同末行「わざわざ」の次に「その大会の開催される」を加える。
二 同二九丁表一行目「開いたのは」の次に「、後記のような控訴会社の職制(グループ長)による右サツカー大会の中止の連絡、その代替措置としての懇親会の開催なる事情が存しないとすれば、」を加え、同八行目「折触」を「接触」と訂正し、同九行目「こと」の次に「を」を加え、同末行「サツカー大会への不参加を呼びかけ、その代償」を「サツカー大会が中止になつた旨虚偽の連絡をし、その代替措置」と訂正し、同裏二行目「る。」の次に「本件全資料を検討するも、右推認を覆すに足りる証拠はない。」を加える。
三 同三〇丁表六行目「昭和五一年」の前に「横浜分会及び大和分会の組合公然化直後の」を、同末行「言つた。」の次に「なお、右三瀬は、当時も補助参加人組合執行委員長であつた。」を、各加入し、同三一丁表六行目「信用できない。」を「信用できず、他に叙上の認定を覆すに足りる証拠はない。」と訂正し、同三二丁表六行目「記載部分」の次に「及び当審証人相馬興治の供述部分」を、同末行「北条俊彦第二営業部長」の次に「(午後以降)」を、各加入し、同裏四行目「小林」を「小枝」と訂正する。
四 同三三丁表一行目「工場においても、」の次に「前記北条俊彦第二営業部長が同工場に出向き、」を加え、同二行目「黒柳告芳社長付は、」を「黒柳告芳社長付、」と、同三行目「三階会議室において、」を「三階会議室に」と、同四行目「同人らに対し」を「その席上、右北条が右グループ長らに対し、」と、同一〇行目「両工場の」を「両工場における」と、同裏三行目「上部団体とすることが」を「上部団体とする点において」と、各訂正し、同九行目「相当とし、」の次に「前顕乙第一六三ないし第一六九号証及び証人相馬興治の証言中右認定に反する記載及び供述部分は、前顕採用各証拠に比照してにわかに信用することができず、他に叙上の認定を覆すに足りる証拠はない。」を加える。
五 同三四丁表六行目「成立に争いのない乙」の次に「第三号証、同」を、同裏三行目「各記載部分」の次に「及び当審証人天野冬雄の供述部分」を、各加入し、同三五丁表七行目「本件の初審結審」を「昭和五三年一二月」と、同裏七行目「それは」を「前顕乙第一六三号証、第一七一号証、第一八二号証及び証人天野冬雄の証言中右認定に反する記載及び供述部分は、前顕採用各証拠に比照してにわかに信用することができず、他に叙上の認定を覆すに足りる証拠はない。そうとすれば、右両係長の言動は、」と、各訂正し、同一〇行目「本件命令」の次に「中、前記二(ポスト・ノーテイスについて)の2(一)判示の部分を除くその余の部分」を加え、同三六丁表五行目「する」を「すべきである。」と訂正する。
してみると、同旨の原判決は相当であつて、本件控訴は理由がないのでこれを棄却することとし、控訴費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 後藤静思 奥平守男 橋本和夫)